医療費で家庭が破産? アメリカ高額医療費 絶対にしてはいけないこと!
2017/08/17
医療費で家庭が破産する国アメリカ
この前書いた記事「10分で簡単に分かる! アメリカとカナダの違いトップ10」に関して、アメリカ医療費のことで何人かの読者の方から質問を受けたので、ちょっと補足を書きますね。
Q&A形式でどうぞ。
Question1. アメリカは医療費で家計が破綻することがあるって本当?
Answer1.
本当です。結構身近なリスクとして存在します。
実際に私がアメリカで病院に行った時には、内視鏡検査だけで700ドルもかかりました。
保険適用前だと 6,000ドル(65万円)くらいです!
手術や入院なんかしたら、気絶するくらい高い請求書を受け取ることになります。
詳しくは過去記事「アメリカに住んでおどろいたこと。Why American People? と叫ぶ日々!-Part 1アメリカ高額医療費編」を読んでください。
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Question2. アメリカの医療保険は医療費を全額保険が負担してくれる? それとも病気によって保険会社の負担率が変わる仕組みなの?
Answer2.
年間自己負担額を超えるまでは、自分で支払う必要があります。
年間自己負担額は保険にもよりますが、私の会社の保険だと6,700~7,500ドル(73万~82万円)くらいです。ただうちの会社はアメリカでもかなり良い保険を従業員に提供しているので、普通はもっと高いのではないでしょうか。
病気ではなく、治療ごとに保険会社と病院/医者の間で値段が決まっています。
だから、同じ医者から同じ治療を受ける場合でも、保険によって値段が全然違うことが良くあります。OMGですね!
保険会社の負担率は開示されていないので、よく分かりません。
本当に良く調べれば、きちんと書いてあるのかもしれませんが、一般庶民に分かるように情報公開されているとは言いがたいです。
また、同じ処方薬でも入っている保険によって値段が15ドルだったり、300ドルだったりするので注意が必要です。
今年の初めに大問題になりましたが、ある薬がいきなり300%くらい値上がりしたことがあります。
たしか理由はその薬の権利を別の製薬会社が購入し、利益を増やす為に値上げを実施したからです。
代替の薬が存在しないこともあり、さすがにこれはまずいだろうとひと悶着あった末、ヒラリークリントンさんなどの働きかけにより、結局は50%くらいの値上げになったと記憶しています。
日本やカナダと違い、アメリカは製薬会社が自由に値段を決めることができるので、こういうことが結構起こります。
国民の健康という観点からは望ましくないですね。
教育や医療などは、完全自由化して市場に任せるべきではないと思います。
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Question3. アメリカは保険システムが複雑って聞いたけど本当?
Answer3.
本当です。保険会社も医者も、保険のプラン数が多すぎてきちんと把握できていません。
医療事務スタッフも日本ほどしっかりとしていないので、請求ミスがしょっちゅうおこります!
請求書が本当にあっているのか、自分で自分の保険保障内容をよく読んで、確認する必要があります!
私も経験がありますが、病気の時にこれをするのはかなりキツイ!!
病気になる前に、自分の加入している保険保障内容を確認することをおすすめします。
でも、これがなかなか出来ないんですよね~
保険保障内容は毎年変更になるし、いちいち保険会社が知らせてくれる訳でもないので、よっぽど自分でしっかり読んで理解しないと、請求ミスがあってもわからなかったりします。
請求書に疑問があったら、まずは支払窓口に問い合わせるべきです。
そして、絶対に納得するまでは支払をしないこと!
これ、すごい大事です。
一度病院に請求金額を支払ってしまったら、なにがあっても絶対にお金は戻ってきません。
あとで自分が正しくて病院が間違っていると判明したとしてもです。
大事なので、もう一度言います。
絶対に納得するまでは、支払をしてはいけません!
私の友人の日系アメリカ人は、お父さんが入院した時の請求書をお母さんが支払ったのですが、間違ってお父さんも同じ金額を病院に支払ってしまったそうです。
その後、過払いしたお金は返ってきたのか?
答えはNoです。
英語が完璧に話せ、アメリカのシステムで育っているアメリカ人ですらこうなのですから、英語が苦手な日本人が、お金を取り戻すのは無理です。
ここまでくると、日本人の私にはわけがわからないレベルです。
詳しくは過去記事「アメリカに住んでおどろいたこと。Why American People?と叫ぶ日々!-Part 2医療費なんか払わない?」に書いてあるので、読んでくださいね。
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ここまで、いろいろと書いてきましたが、アメリカは個人的には日本よりも暮らしやすいですよ。大卒なら、日本やカナダよりもチャンスの数も多いと思います。
私は好きですよ、アメリカ。
医療費と高額な大学授業料を除けば・・・
アメリカは失業している時に病気になったら、人生終わりですから・・・
アメリカの医療制度に興味がある方におすすめなのが映画「シッコ」(SiCKO)です。
マイケル・ムーア(Michael Moore)監督がわかりやすく、かつ面白おかしくアメリカ医療の問題を紹介してくれます。
以上、アメリカの医療システムについてでした。
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