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アメリカとカナダ 移民にたいする決定的な違い

2016/11/23

アメリカ人になることを強要するアメリカと自分のアイディンティを維持できるカナダ

前回の記事では、会社の同僚に「アメリカから出ていけ!」と叫ばれた件を書きました。
こちら:驚愕! 会社で隠れトランプ支持者に「国から出ていけ!」と叫ばれる

今回はアメリカとカナダの、移民に対するスタンスの違いを書きたいと思います。

私は大学時代をカナダで過ごし、アメリカにもすでに何年も住んでいます。

そんな私から見て、アメリカとカナダで違うことがたくさんあり、アメリカに住んだ当初は驚きました。

そのなかでも、移民にたいする考え方や扱い方が、アメリカとカナダでは決定的に違います。
*あくまで、私個人の感想です。

まず、アメリカは移民にたいして、アメリカ人になることを求めます。
言い換えると、アメリカの文化、考え方を植えつけて、社会に同化させる傾向が強いです。

分かりやすい例が、公立の学校(小学校など)で、毎朝アメリカ国家に対する忠誠を誓う言葉を言わせていることです。

これは、5歳のキンダーガーデンクラスから始まります。
なので私達の5歳の娘も、宣誓の言葉を暗誦できます。

徹底的にアメリカへの愛国心を植えつけるわけです。

宣誓の内容はこちらです。

I pledge allegiance to the flag of the United States of America

and to the Republic for which it stands one Nation,

under God, indivisible, with liberty and justice for all.

日本語に訳すと、

私はアメリカ合衆国国旗と、それが象徴する、万民のための自由と正義を備えた、神の下の分割すべからざる一国家である共和国に、忠誠を誓います。

出典: Wikipedia

1942年、フランクリン・ルーズベルト大統領の時代に、正式に制定されたようです。

日本人の私から見ると、時代錯誤に感じますし、軍国主義を思い起こさせます。
まあ、そうでもしないと多民族国家アメリカという国は一つにまとまらないという考えも、理解できなくはないですが・・・

英語教育を見ても、公立学校のESLの授業はあくまで英語での授業についていける英語力をつけるためであり、移民の子供達の母国語を大切にする発想はありません。

オンラインレッスンのレアジョブ英会話

移民に優しいカナダ

一方で、カナダは移民とその人達が持つ文化や言葉にたいして、とても寛容な姿勢をうちだしています。

当たり前ですが、学校でカナダにたいして忠誠を誓わせるなんてことはしません!
私が驚いたのは、日系3世のカナダ人の友人が、「自分は日本人である」と言ったことです。
日本語を喋れず、インスタント味噌汁もすごく薄く作ってしまうような彼が、日本人のルーツを持つことを堂々と誇りにもっていることに良い意味で驚きました。

言葉にたいしても、母国語を大事にする姿勢が伺えます。
トロントなどの大都市では、イマージョン教育がさかんで、母国語と英語を同時に伸ばしていこうとする考えが強く、実際に公立学校でもESLだけでなく、イマージョン教育を取り入れているところが結構あります。

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誤解して欲しくないのですが、私は、アメリカの移民政策が悪くて、カナダの移民政策が最高だと言いたい訳ではないです。

ただ単に、違うというだけです。

日本にしろ、アメリカにしろそれぞれの考えがありますから。

でも、実際問題として、アメリカに住んでいるとよく分かるのですが、アメリカは社会からの無言の同調圧力がカナダよりも強いです。

ニューヨークは「人種のるつぼ(メルティングポット)」と言われ、トロント(カナダ)は「人種のサラダボウル」もしくは「人種のモザイク」と言われる理由が、両方の国に住んだ自分にはよく分かります。

言葉ではなかなか説明しにくいのですが、

人種のるつぼ(メルティングポット)=ひとつに溶けて、混ざりあっている。

サラダボウル=それぞれの野菜たちは混ざらないけれども、各自がすべて合わさって「サラダ」という一つのものになる

人種のモザイク=異なる文化がモザイクのように、それぞれが確立して主張をし、かつ一つの国家として共存する

 

アメリカとカナダの違い、伝わっていますでしょうか?

どちらが良いかは個人によると思います。

私の友達でも、カナダ人だけどアメリカが好きで移住した人もいれば、逆にアメリカ人だけど、アメリカの考えに馴染めずに、カナダに移住した人もいます。

日本から留学・移住でアメリカやカナダに行く人は、こういった点も考慮して、どちらの国に住むかを決めるのが良いと思います。

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