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「女らしくしろ」ってどういうこと?
「女性らしい格好をしろ」
出典:NASA
最近、ドナルド・トランプ大統領がホワイトハウスの女性スタッフに「女性らしい格好をしろ」と発言し、物議をかもしています。
有名人を含む多くの人達が、これに反発したTwitterや Facebookメッセージをアップしました。
彼は白人男性至上主義なので、いかにも彼が言いそうな発言だと思った人は多いかもしれません。
でも、私達も知らずに、「女だから…男だから…」という偏見、ステレオタイプを子供たちに押し付けてしまっていることに気づいているでしょうか?
「男の子なんだから泣くな」
「女の子なんだから、おしとやかにしなさい」
「女の子はピンク色が良い」
「男の子は青色が良い」
あと、中学生以上になると、「女子は数学が苦手・出来ない」など。
みなさんの周りでも、良く言われている言葉じゃないでしょうか?
アメリカで多いのは、「男は強くなければいけない」という共通意識/社会通念。
アメリカン・フットボールなんて、それを体現したようなスポーツですね。
私はこういった、性別で人間の役割や行動、性質を決め付ける「固定観念」は非常に危険なだけでなく、子供の本来もっている可能性をつぶしてしまうので、なるべく避けたいと思っています。
私の娘が生まれたときに、一番心配したことがこの性差別や固定観念です。
日本もアメリカも、「男の子だから~、女の子だから~だ、~しなければいけない」と絵本やTVなどを通して、子供の潜在意識に植えつけています。
トイザラスなどのおもちゃ売り場も、女の子の棚はプリンセスやピンクの商品で埋めつくされ、男の子の棚はヒーローもので、いっぱいです。
これは暗に、「男の子は強く、女の子はかわいくないといけない」と、子供に伝えているようなものですよね・・・
だから、私達は絵本やTV、おもちゃの選択はとても慎重にしています。
絵本・本には、社会的、文化的なものの考え方、習慣がたくさん描かれています。
宗教的な価値観、考え方が、描写されることもあります。
それ自体は悪いことではないですが、まだ自分の考えや価値観が定まっていない年齢の子供に読ませる本は、大人が注意してスクリーニングする必要があると思います。
子供はスポンジのように言葉だけではなく、絵本・本のなかに内包されている作者の考え方やメッセージを吸収しますから。
誤った偏見や、間違った価値観を子供に持ってほしくないですからね。
正直、あまりプリンセス系の映画や絵本、特に昔のディズニー映画は見せたくないですし、あまり見せていません。
ウォルト・ディズニーは素晴らしい作品をいくつも生み出したし、ディズニーランドも好きですが、現代の子供に与えるには不適切な表現のものがけっこうあるので。
シンデレラも白雪姫も、結局は王子様に助けてもらう話ですし。
「アナと雪の女王」など、最近の作品は少し変わってきてますけどね。
我が家でよく見るのはベイマックッスや魔女の宅急便などのジブリ映画です。
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映画をみたあとは、絵本・本で同じ内容を読むようにして、読解力強化と、娘がどう感じたかを一緒に話しながら確認しています。
ちなみに、ジブリ映画は日本語版と英語版、両方で本が出版されているので、バイリンガル育児に最適です。
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絵本/本もエレノア・ルーズベルトやエリザベス・ブラックウェルなどの、女性差別や偏見に負けずに生きた人の伝記などが多いです。
詳細はこちらの記事を読んでください。
世界で最初の女性医師エリザベス・ブラックウェル-ガラスの天井なんて打ち破れ!困難や差別に負けず、運命を切り開いた女性の話-
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娘には男、女、日本人、アメリカ人関係なく、一個人としての価値観や考え方を持って生きていって欲しいと願っています。私達はその手助けが出来れば幸せです。
常識とは、18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう。By アルベルト・アインシュタイン
Common sense is the collection of prejudices acquired by age 18. By Albert Einstein
私の好きな言葉です。
様々な価値観に幼い頃からたくさんふれることが出来るのは、バイリンガル育児のよいところですね。日本とアメリカだけでなく、ヨーロッパ的な価値観、考え方にも触れさせていきたいと思います。
日本の常識もアメリカの常識も、その社会のなかでしか通じないものが多い。そんなことも、子供に伝えていきたいですね。